校長あいさつ

 初島は、熱海市街地より海上約10.4km、同市網代より7kmの沖合にある周囲約4km、面積0.44km2の島全体が学区で、民家はすべて島の北部に集まっており、学校もここにある。島の住民の大部分は昔からこの島に住んでいる方々で、世帯数125・人口185である。(R5.3熱海市統計資料より)

 地域の人々の人情は厚く、平和で素朴な農漁村独特の温かい人間関係で結ばれ、島全住民が“一家族”を合い言葉に結束も固い。

 令和5年度の児童・生徒数は、小・中学校合わせて10名、家庭数は4世帯である。両親とも学区内で働いているため、児童生徒によく目が行き届き、子どもの将来や教育に対しても関心が高く、PTA活動についても全員が役員となって活動するなど、学校教育に対してきわめて協力的で、主体的に取り組んでくれている。

 以上のように、初島小中学校は、自然環境に恵まれているだけでなく、温かな地域住民に支えられ、一人一人の良さを生かした豊かな教育活動が進められている。

 初島小中学校の強みは、少人数であることから、理想の個別最適な学びを追求できることにあります。すべての教職員、すべての保護者、すべての島の方々が、一人一人の子供をよく理解し、声をかけたり、支援したりしています。一方、一人学年が多い中、協働的な学びを構築することはとても難しい状況にあります。同学年の子供たちとの交流は基本的にできません。しかし、一人一台のタブレット端末は、その課題を乗り越える大きな武器になりつつあります。ICT教育の充実のためには、教職員自らがリテラシー向上に努め、子供たちの教育の質を保障していきたいと考えています。

 初島の子供たちは、中学を卒業するとみんな島を出て、自立した生活を送らなければならないことから、島で生まれ育ったことに誇りをもち、自分のことは自分でできる、まさに生きる力を育むことが何よりも重要になります。「チーム初島」、これを初島小中学校では「島っち」と言いますが、この「島っち」を合言葉に教職員が一致団結して初島の教育を推進していきます。

R5「学校経営構想」.pdf

                                   初島小中学校 校長 関口 直